太陽、桜の花

桜の花は無限であり、永遠でありいずれ散る。そしてまた咲く。太陽の遠さ、その輝き。私は追い続ける。

太陽が夜を迎えるまでに

遠ざかる太陽を追いかける。
日はいつか消えるだろうが今日は消えない。
夜の時代、私は太陽と出会った。
太陽は何度も姿を変えて朝という時代を教えてくれた。
私は何度通過される太陽に想いを馳せただろうか。
町から外れた草原に置かれた木製の椅子に跨り、夜を迎え続けた。
夜は寒く恐ろしい。野犬の遠吠えに身を震わせる。虫に刺されて身体が痒い。
夜は来るたびに火を焚くが、直ぐに火は途絶える。
また朝がくる。
私は寒さに体を震わせていた。
太陽は幾たびも私が生きていてもいいと教えてくれた。
私は風であったならばあなたの横で泳ぐことが出来たのにと思う。
私は風になりたい。
私は輝きたい。
太陽になりたいのだ。
私は自分が人間ということも忘れ太陽を追いかけ始めた。
私の脳裏にあなたが何度も通過した思い出が蘇る。
あなたは私の心を癒してくれた。
あなたは美しかった。
あなたは素晴らしかった。
あなたは輝いていた。
あなたは立派だった。
あなたは強かった。
あなたは負けなかった。
あなたはくじけなかった。
あなたは動き続けた。
あなたは走り続けた。
私はあなたみたいになりたい。
あなたは何度目の太陽か?
私にとっては唯一の太陽です。
あなたが夜を迎えるまでに私が追いつくことができるかはわからない。
私は人間で、あなたは太陽だから。
でも追い続けます。私にとってあなたは本当に尊敬に値するものだから。
待たないでください。追いつきますから。
走ることを初めて知ったのですから。
私はあなたのようになります。
だから負けません。