太陽、桜の花

桜の花は無限であり、永遠でありいずれ散る。そしてまた咲く。太陽の遠さ、その輝き。私は追い続ける。

ツバメ

子を国に預けて遠ざかる青いツバメよ
オカリナから聴こえてくる哀しみのソナタ
冬の青くどこか白い空に小さくなっていくツバメよ
あなたも今までと変わらず異国へ辿り着くのだろうか
寒さに身を震わせても屋内からは遠ざかり
一本のマッチ棒すら擦らせる方法を知らないから何本も無駄にして
あなたがつけてくれたライターに感謝することもなく恋した女への未完の詩を燃やした
未来を約束したツバメの羽が風にのって海の向こうへ届く
砂浜に届いたあなたからの手紙を私は一度も読んだことはない
私は紙飛行機にして寂しさを誘う海風に託して飛ばした
どんな高いタワーからもあなたには届かないだろうよ
心の炎を託す場所を無くした
神経を封鎖させて人ゴミに座り込んで明日には届かない流れ星を思い粉雪を手のひらに集める
あなたの輝きがあまりにもあまりにもまぶしい
私は冬が嫌いになりそうだ
どうしてもあなたを見つめられない
あなたに会えない
あまりにも眩しい
好きだ
ありがとう
さようなら
失うと旅立つ
ツバメは何を失ったのだろう
旅立つことのない私は誰もいない波止場で消えていくツバメから目を切った